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月曜ドラマシリーズがお贈りする2004年度の第1シリーズは、宮尾登美子さん原作の「菊亭八百善の人びと」。
江戸時代から八代続く、ナンバーワンの江戸料理屋「菊亭八百善」。主人公は、戦後間もなくこの家に嫁ぎます。そして九代目の妻として、老舗料理屋を再興させるべく奮闘します。そんな「若い女将の細腕繁盛記」をお楽しみください。 |
原作者のことば…宮尾登美子 私の作品のなかで、唯一ヒロインだけに的をしぼらず、群像を狙って描いたのがこの「菊亭八百善の人びと」です。江戸時代の名料亭が昭和の時代までまだ生きのびていて、そこに生きる人々がそれぞれ個性的でとてもおもしろいという、そんな噂を聞いてさっそく取材をはじめ、そうして私もすっかり八百善にはまってしまいました。
台本を拝見しましたが、とてもよく出来ています。原作のなかから人間が抜け出し、丁々発止わたりあう、それが見ものです。
視聴者のみなさまは、こういうドラマを鑑賞しながらもうひとつ、江戸料理の真価に触れることができるのも、おまけの楽しみと申せましょうか。 |
脚本家のことば…前川洋一
男の私が言うのも何ですが、嫁という立場は大変だなあとつくづく思います。
昭和28年から30年頃、今と違って核家族などというものはなく、結婚すれば夫の親と同居するのが当たり前だった時代。舅や姑だけならまだしも、小姑たちとも同じ屋根の下で暮らさなくてはならないのです。考えただけでもぞっとします。
しかも、嫁いだ先は江戸時代から続く老舗の高級料亭。夫があとを継いだために、女将をやるはめになってしまうのです。
彼女の苦労は目に見えています。いびられて、心身ともにボロボロになってしまうのか?
しかし、昔の人はたくましかったのです。彼女は何事にもめげずに、いつも前向きな姿勢を崩しません。困難に堂々と立ち向かって行きます。
一度引き受けたものは最後までやり通す。それが彼女の心意気です。一生懸命なのです。だから、夫と喧嘩をするときも、体を張ります。派手に取っ組み合いをし、決して負けません。
あっぱれです。そんな彼女の姿はすがすがしく、見ているだけで元気になること請け合いです。
さらに、このドラマにはうまそうな江戸料理が随所に出てきて、目を楽しませてくれます。食欲も大いに刺激され、これまた元気になること請け合いです。 |
プロデューサーより…一井久司
いよいよ、宮尾登美子文学の名作の一つ、「菊亭八百善の人々」が、月ドラに登場します。宮尾作品の中では、コミカルな面が随所に溢れるユニークな作品ですが、とは言え、そこには、家族愛、夫婦愛といった普遍的なテーマがしっかりと隠し味として息づいています。
江戸時代から栄枯盛衰をくり返してきた、江戸料理の老舗「八百善」に繰り広げられる人間模様を、芝居の面白さと、テンポのよさというスパイスで味付けして、みなさんを心地よい満腹感へと誘うことでしょう。また、この物語の背景となる昭和20年代から30年代にかけての時代の匂いは、年配の方には懐しく、若い人には逆に新鮮な印象を与えることになるでしょう。
宮尾作品を巧みに調理した脚本の前川洋一さんの“包丁さばき”を、演技派で個性派のキャストが見事に受けとめて、生き生きと新鮮で、胸(腹)にしみる、味わい深いドラマになること請け合いです。ぜひご期待ください。おっと言い忘れました。併せて、江戸料理の真髄もぜひご賞味ください。 |
演出にあたって…小松隆
汀子は結婚して六年、福二郎とよく喧嘩をします。それは口喧嘩にとどまらず取っ組み合いの喧嘩、ときにはプロレスもどきのこともあります。
こんなこと言うと、何だか子供みたいな汀子ですが、福二郎を想う気持ちが、ついいき過ぎてしまうのです。腕っぷしの強い女房は考えものですが、同じ亭主の立場として福二郎をうらやましく思います。
ちなみにこの夫婦、毎回派手な喧嘩をしますのでお楽しみに。
汀子が寝耳に水で若女将にされた、老舗「八百善」は多くの人びとに支えられています。が、それだけにトラブルも多く順風満帆とはいきません。持ち前の明るさと頑張りで、次々と試練に挑んでいく汀子の姿には、いつのまにか力が入ることでしょう。
面白さと美味しさのてんこ盛り「菊亭八百善の人びと」
腕によりをかけて調理します。ご期待ください。 |
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