原作者・篠田節子さんの言葉
なんてイメージぴったりの梨香子ちゃん、と川原さんを見て思いました。けれど中身は、思い切り身勝手でヒステリックで、片づけられない女という設定。どうぞ川原さん、楽しんで演じてください。そして原作の百倍格好いい真一君、こんな悪妻からアタシが奪い取ってやりたい!ホントです。
原作の小説とテレビドラマは別物でいい、と私は考えています。原作に忠実なドラマが面白いとは限りません。「百年の恋」もだいぶテイストが変わっています。けっこう辛辣、かなり皮肉な小説は、脚本家橋部敦子さんはじめスタッフの方々の手で、ちょっとおしゃれで、マイルドでチャーミングなドラマに仕上がっています。
もう一つの「百年の恋」、私も視聴者の一人として大いに楽しんで見たいと思っています。 |
脚本家のことば…橋部敦子
私は、三人家族です。まず私、働き盛り(?)の三十代。息子はかわいい盛りの二才。そして夫は来年、還暦をむかえます。ご想像通り、これから先、我が家は妻が仕事、夫が家事育児という夫婦逆転化が進んでいくことでしょう。このドラマの中でも、主人公の夫婦は、逆転しています。つまり、私にとって、他人事ではないドラマなのです。やはり、夫婦逆転は、世間一般に言う“男らしさ”や“女らしさ”とかけ離れているため、悩んでしまうことも何度かありました。でも今回、篠田節子さんの『百年の恋』に出会い、真一と梨香子の関係を描きながら、私自身、改めて夫婦や男女のあり方を考え、色々なことを確認することができました。そして、自分にとっての幸せを大切にして生きていけたら……そんな願いを込めて書いた作品です。 |
制作にあたって…大野木直之(プロデューサー)
年収6千万と2百万円、この格差を越えて恋に落ち、あっという間に結婚した二人。
価値観も生活環境も異なる二人の共同生活は普通でも大変なのに、このアンバランスで純粋な二人の結婚生活には、数々の衝撃的事件が待ち受けます。
男女の結婚観、夫婦逆転の軋轢などシリアスなテーマを、筒井・川原コンビは見事に独自のマイルド・ムードで昇華させ、おシャレなコメディとして演じてくれました。映像面でも、オールロケを含めちょっとしたチャレンジをして、23時ドラマらしいユニークさを目指しました。既存の「男らしさ、女らしさ」のイメージを打ち砕き、打ち砕かれながら明るく生きていく真一、梨香子に視聴者の大いなる拍手を願っております。 |
制作統括のことば…加賀田透
ドラマを見るとき、男性の視聴者は男性の登場人物に、女性の視聴者は女性の登場人物に、感情移入しながら見るのが普通です。ところが「男女逆転」のこのドラマはちょっと違います。外資系銀行のバンカーというハードな仕事をこなす一方、家事は全く出来ない梨香子の姿に、男性視聴者はあきれながらも、いつしか、自分の姿を重ね合わせていくことでしょう。そんな梨香子と衝突しながらも家庭を守り、梨香子に安らぎを与える真一の姿に、女性視聴者はたよりなく思いながらも、いつしか不思議な親近感を覚えることでしょう。
そしてまた、男性たちは真一を見て妻を理解し、女性たちは梨香子を見て夫を理解することでしょう。見終わった後に、自分のパートナーのことが、なぜかいとおしく感じられるはずです。
試行錯誤しながら、「こんな夫婦だってアリなんだ!」と胸を張って生きていく真一と梨香子を、どうぞ応援して下さい。 |
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